テニスには「オーバーネット」というルールがあるのをご存知でしょうか。
テニスをしていれば、名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。
でも実は、オーバーネットのルールって少し複雑なんです。
もし、あなたが上の人と同じようなざっくりとした認識の場合、試合で損をしているかもしれません。
じつはネットを越えてボールを打つことが出来るケースがあるんです。
この機会にルールを正しく理解して活用しましょう!
タッチネットとは
オーバーネットの説明をする前に「タッチネット」について解説します。
プレー中にラケット(その他身につけている衣服・帽子・眼鏡等)または身体がネットに触れてしまった場合、テニスのルールでは「タッチネット」と呼ばれ相手のポイントとなります。
よく起こるシチュエーションとしては スマッシュを打った後にラケットがネットに触れた や 相手からのドロップショットを拾ったが勢い余って体がネットに当たってしまった などという状況です。
プレー中=自コートで打球した後にまだポイントが確定していない段階でネットに触れてしまった場合に使う用語で、ポイントが確定した後はネットに触れてもタッチネットにはなりません。
オーバーネットとは
本題です。
オーバーネットとは相手の打球がネットを越えてくる前に打つことです。これをすると失点になります。
図で表すと次のような形です。(『ボールがオレンジ線上にある時にボールを打つこと』がオーバーネットに該当します)
勘違いされがちですが、ネットを越えて"打球する事"がオーバーネットであり、スイングのフォロースルーなどで自分のラケットや身体がネットを越えることは問題ありません。
ここで冒頭のネットを越えてボールを打つことが出来るケースをご紹介します。
先程記載した「相手の打球がネットを越えてくる前に打つこと」という一文からピンときた方もいるかもしれませんが
「打球がネットを越えた後」なら、ラケットがネットを越えて相手コート上でショットしても良い ということになります。
これを図で表すと次のような形です。
いかがでしょうか。
具体例としては、風が強い日に・強烈なバックスピンロブが・自分のコートの浅い場所でワンバウンドし相手コート側に戻る などというケースが考えられると思います。
この(オレンジ線を越えた)場合は、ネットを越えた相手コート側でボールを打っても大丈夫です。
※ネットや相手コートにラケットや体が触れると失点になります
返球成功例
YouTubeに分かり易い動画がありましたので参考にリンクを貼ります。
↑相手コートに戻ったボールをネットに当てるように打球していることがわかると思います。
こうなるとほぼ返球は不可能なので確実にポイントを取れる方法とも言えます。
ここまでは難しくとも、オープンスペースに打つことができれば、ポイントを取れる確率はかなり高いでしょう。
いかがでしたでしょうか。
覚えておいてほしいのは、次の2点です。
・自分のコートでバウンド後、相手コートに戻るボールはネットを越えても打てる。
・ネットを越えたボールは手前方向に打って、ネットにかけるとよい。
ネットを越えて打つ時の注意点
最大の注意点としては、相手がルールを知らないこと。
これに尽きます。とにかくみんな知りません。
セルフジャッジの試合なんかで、相手コート側に戻ったボールを打とうものなら
「オーバーネットだ!ルール違反だ!」と言われる可能性が高いと思います。
試合中にもめ事になると、あまりいい気持ちはしないと思いますので
ある程度の規模の大会であればロービングアンパイヤを呼ばれるか
保険として、ルールブックを持ち歩くのも一つの手かもしれないですね。
オーバーネットのルールを正しく理解して、得点できるチャンスを逃さないようにしましょう。