ハイブリッド張りについて考察 [【一宮】Joy'n テニスサークルジョインガット張り]

ハイブリッド張りについて考察

今回はガット張りのハイブリッド張り=縦と横で違うガットを張ることについて書きたいと思います。

はじめに

ハイブリッド張りに限らずガット張り全般について言えることですが、同じセッティングをすれば全員が同じ感想を持つかというとそのようなことは無く、どちらかというと理論より個人の感覚(フィーリング)が強く出るものだと考えています。
以下に記載する情報も、管理人個人の主観(感想)を多分に含んだ内容であることをご理解のうえ読み進めてください。

オススメの組み合わせ

先に管理人のハイブリッド張りの結論を出します。
まずナイロン単張りで長期間(2か月以上)切れない方は、ナイロン単張りの方が得られるメリットが多いと思うのでナイロン単張りがオススメです。
ただナイロン単張りではすぐ切れてしまう・ナイロン単張りの飛びを抑えたい・ポリ単張りでは打感が硬い・雨の日用にポリを張っているが性能を求めたい等々様々な理由でハイブリッドを検討されることもあると思います。
そのうえでハイブリッドとしては2021年4月現在は以下の3種類がオススメです！
　①フェデラー張り…縦ナチュラル(またはナイロンマルチ)×横お気に入りのポリ(アルパワー・ポリツアーファイア・TCS・ハイパーG 等々)
　　※縦糸が削れやすいため1ゲージ太くするのがオススメです
　②同種ガットのラフ×ノーマル…アルパワーラフ×アルパワー等
　③同種ガットのゲージ違い…ブラスト1.30mm×ブラスト1.25mm 等
　　※横糸を1ゲージ細くするのがオススメ

いきなり使ったことの無いガット同士でハイブリッドをすると、合わない場合どちらのガットの性能が合わないかが判断できないため、まずはポリにしろナイロンにしろ単張りで試してみて自分に合うガットを見つけるのがハイブリッド成功への近道だ思います。

素材・ゲージ・テンションの違い

詳しくは以下のページをご覧下さい。

ストリンギング参考情報

簡単にまとめると以下のような感じです。

素材
　ポリ…耐久性が良いが、硬く飛ばない。スイングスピードがあればボールが潰せスピンがかかる。
　ナイロン…打感が柔らかく弾きがいい。テンション維持性は良いが切れやすい。
ゲージ(太さ)
　太い…耐久性が上がる。打感が重く感じ、上に飛びづらい。
　細い…スピンと飛びが良くなる。打球が硬いと感じる。
テンション
　高い…打ち出し角が下がり飛びづらいと感じる。打球音が高くなり打感が硬く感じやすい。
　低い…打感が柔らかく感じ打ち出し角が上がる。遅いスイングスピードでもスピンがかけやすい。

ハイブリッド張りのメリットとデメリット

メリット
　・自分の好きな組み合わせを見つけられる
　・ポリ×ポリ・ナイロン×ナイロンでも縦横のガット銘柄・ゲージを変えて組み合わせることで性能の向上が図れる
　・ポリ単張りより打感が柔らかくホールド感が高くなる(ナチュラルorナイロン使用時)
　・ナイロン単張りよりも耐久性が上がり飛びを抑えられる(横ポリの場合)

デメリット
　・組み合わせが多すぎてベストな組み合わせを見つけるのが難しい　
　・異素材同士の組み合わせの場合テンション維持性が悪い
　　※テンション変化の速度の違いに加え、非ポリ素材が削れガットが動かなくなるため賞味期限が短い傾向
　・ナイロン・ナチュラルの打感が苦手な場合は合わない可能性が高い(ナチュラルorナイロン使用時)
　・(スイングスピードがある場合)ポリ単張りよりスピンがかからない(ナイロン使用時)

縦糸と横糸のセッティング

・縦糸=ストロークの飛び、スピンに影響
・横糸=ボレーの飛び、打球感に影響+スピンの補助

・縦＞横テンション：打感がマイルドでホールド感あり、軌道は低め
・縦＜横テンション：打球感が硬く弾く感覚、軌道は上がりやすい

・縦ポリ：ホールド感(面全体でのたわみ感)、飛びが抑えられる
・横ポリ(所謂フェデラー張り)：ホールド感(点でのたわみ)、球離れが良くなる

アウトする場合の調整

理由によって調整の方向が真逆になるので注意！
①打球が持ち上がらないのをスイングで調整しようとしてアウトしている
　⇒要上げるセッティング：ゲージ細く・ナイロン単or横ポリ・テンション緩く(横硬く)
②スイングは適正がだボールが持ち上がりすぎてアウトしている
　⇒要下げるセッティング：ゲージ太く・ポリ単or縦ポリ・テンション硬く(縦硬く)

「飛びすぎてアウト」というと②を意識しがちですが、意外と①のケースが多い印象です。
飛び(持ち上がり)はセッティングに任せて、スピンをしっかりかけるスイングを意識するのが〇